ご挨拶

私たちの病院を紹介させていただきます。

長期入院できるのが第一の特徴です

多くの急性期の病院では入院期間は限られていますので、病状や治療内容によっては十分に回復できずに退院しなければなりません。しかし私たちの病院は療養型病院ですので、5つの病棟、合計243ベッドのすべてで長期入院が可能です。終生の入院となる方もおられます。

いつまでに退院しなければならないというような期限はとくにありませんので、病状が回復してご自宅や高齢者住宅、施設などに退院される場合にも、より良い選択肢を選ぶ時間的余裕があります。

さまざまなご病気の患者さまが入院可能です

私たちの病院にはさまざまなご病気の方に入院していただいています。ご自宅や高齢者住宅、施設では治療や療養が難しくなってきた方。急性期病棟や総合病院でひとまず治療を終えたけれども病状が不安定な方。短期間のリハビリ目的の入院や、レスパイト入院の方。誤嚥性肺炎などの呼吸器疾患。慢性呼吸不全や心不全の方。痰の吸引や酸素治療が必要な方。パーキンソン病などの神経難病の方。脳卒中の後遺症でマヒなどのある方。外科手術の後などで病状が不安定な方。癌が進行して痛みや呼吸困難のある方。認知症で糖尿病の方、点滴栄養や胃瘻栄養・鼻腔栄養が必要な方。気管切開のある方。腎臓や膀胱に管の入っている方。褥瘡の方。認知症やせん妄、うつ状態などの精神疾患の方。脱水症や食事量低下で衰弱された方など。年齢には特に関係なくどの年代の方でも入院ができます。

療養型病院でありながらもリハビリを強化しています

私たちの病院ではリハビリテーションに力を入れています。ただ単に長期に入院しているのではなく、入院療養中はできるだけリハビリを行っていただき、少しでも身体能力が良くなるようにお手伝いしています。高齢患者さまが多いので、あまり急がせないで患者さまのペースに配慮したリハビリを、約30名の優しいリハビリスタッフが行ないます。

食べる力、のみ込む力が落ちてきた患者さまには、専門のリハビリ療法士による摂食嚥下リハビリを行って、できるだけ長く口から食べていただけるようにお手伝いしています。

短期間の入院も可能です

ご自宅や高齢者住宅、施設などで体力や食事力が落ちたりした方が、短期間入院して集中的にリハビリを行うことができます。また慢性のご病気が悪化した場合や、誤嚥性肺炎、脱水症、浮腫などの治療にも短期間入院で治療を行うことができます。

さらに、ご家庭などで訪問診療や訪問介護などを受けている方で、介護されておられるご家族さまが体調を崩されたりしたときなどにも、一時的に入院加療が可能です(レスパイト入院)。

むやみな延命は慎みます

治療の方針は主治医と患者さまご家族さまと相談の上決めさせていただきます。当院の入院患者さまの多くが80歳以上と高齢ですので、強い治療はかえって体力や病状に悪影響を与えることもあります。患者さまが本来持っている自然回復力や生命力を傷めつけないように治療を行うようにしています。

ご病状の悪化が進み回復の見込みがなくなってきた場合には、ご家族さまとも相談の上無理な延命は控えるようにしています。しかしながら、ご本人やご家族さまがより一層の専門的治療や高度治療を希望される場合には転院などを考慮します。

入院期間を気にせずに緩和ケアが受けられます

癌などで痛みや呼吸困難を抱えている方、老衰などで人生の最期を迎えられている方などには、入院期間にとくに期限なく療養していただき、痛みや苦しみが和らぐようにお手伝いさせていただきます。

またお年寄りの方が進行癌になられて、痛みや不快症状などが強いときなどにしばしばせん妄(錯乱状態)などが現れてきて、急性期の一般病棟やご自宅などでの療養が困難になることがあります。当院はこのような患者さまの受け入れも行っています。

歯科治療と口腔ケアに力を入れています

私たちの病院には歯科治療室があります。常勤の歯科医師と歯科衛生士は高齢者の歯科治療に経験が豊富で、入院患者さまの虫歯などの治療、入れ歯の作成や調整を行っています。また病棟の看護職員や介護職員と共に、入院患者さまの口腔ケアにもかかわり、口腔内をいつも清潔に保ち、口臭を防止するだけではなく、唾液などの誤嚥でおきる誤嚥性肺炎をできるだけ予防しています。

個室を73室用意しています(差額料金は不要です)

私たちの病院では個室を73室用意し、個室を希望される患者さまに利用していただいています。同室者がいることでの煩わしさがなく、ある程度自分の好きなように長期療養ができます。プライバシーも保たれます。ご家族の面会にも自由がききます。

ご病気の種類やご病状に関係なくご利用できますが、癌の患者さまの緩和ケアが長期に及ぶ時などにも適しています。

また、せん妄、不安や不穏、大声をあげる、徘徊、うつ症状などの精神症状は多床室では悪化し、個室での対応が好影響を与えることがあります。そのような場合にも個室が利用できます。

さらに、自宅などから短期間の入院を希望される患者さまの中には、多床室では睡眠などに悪影響をあたえる方がいらっしゃいます。そのような方にもご利用いただきたいと思います。

明るく広々として静かで清潔な環境を心がけています

すべての病室には大きな窓から十分な日の光が差し込み明るい環境です。窓を開けると車の騒音などは聞こえずに静かな時が流れます。患者さま一人あたりの病床面積は老人保健施設なみの8㎡以上の広さですのでゆったりとした感じで療養できます。玄関ホールや廊下も広く明るくして、患者さまやご家族さまに少しでも明るい気分になっていただけるようにしています。リハビリ室も広く四方から光が入り開放的な気分で訓練ができます。掃除をまめに行い清潔な環境を心掛けています。

療養生活に交流と潤いを付け加えています

病室に閉じこもりにならないように、また長い入院生活が退屈にならないように、正面玄関周囲、中庭1階と2階にはプランターや鉢植えをアレンジし、休憩のためのベンチを用意し、テラス風にしています。暖かい季節で天気のいい日には散歩をしたり、リハビリ室へ往復する通り路としても利用していただいています。

廊下などには不必要な掲示物はなくして風景写真や絵画などを掛けて和んでいただいています。

食事はニュークックチル、摂食嚥下困難食を7段階用意しています

クックチルという料理法は、病院のように何百人という大人数が一度に同じものを食事するのに適した調理法です。大量に調理したものをいったん急速に冷蔵しておき(チルド)、食事の時間前にあらためて温めて提供します。それで温かいものは温かく冷たいものは冷たく、多くの皆様に一緒に食べていただけます。また食中毒などのリスクも非常に少なくなります。

また脳神経疾患やご高齢の患者さまはしばしば摂食嚥下困難になり、普通の食事では咀嚼ができなかったり、飲み込むときにむせたりする方が多いので、症状の程度に応じた食事形態が必要です。当院では早くから自家製のゼリー・ムース・プリンなどを用いた摂食嚥下困難食を導入し、現在では7段階の食事形態を用意しています。普通の食事が食べられなくなっても、7段階の中から患者さまの病状に応じた食事形態を選び、できるだけいつまでも口から食べていただけるようにお手伝いしています。

3種類の浴槽を用意しています

浴室は2階3階4階の各フロアすべてに設置しています。それぞれの浴室には寝たままで入れる浴槽、ミストシャワー浴槽、ご家庭にあるものと同じ家庭浴槽の3種類があり、ご病状に合わせて入浴していただいています。家庭浴槽は、介助を受けながらも、いつまでも自力で入浴したいという方にご利用いただいています。

褥瘡予防と治療のためにエアーマットを多く用意しています

約60マットを用意しています。病状の悪化や老衰などで褥瘡発生の危険性が高まってきた場合などにエアーマットを使っていただき発生を防止します。また入院時点で褥瘡のみられる患者さまにはエアーマットを使用しできるだけ早く治すようにしています。

手洗いやトイレの照明はすべて自動、手を触れることはありません

院内のすべての手洗いは手をかざすことで適温が出る仕組みになっていますので、蛇口に触れる必要はありません。またトイレなどの照明類もすべて人感センサーで点灯するので、スイッチに触れる必要はありません。清潔というだけではなく細菌などの感染が広がらないように配慮しています。

転倒防止対策をおこなっています

足腰が弱っていたり認知機能が衰えておられる高齢者の方は転倒しやすいので、そのような患者さまの行動を早めに察知するために、必要な方にはベッドサイドにセンサー類を設置して、すばやく行動の手助けができるようにしています。また万が一に転倒してもケガなどが少なくて済むように病室などの環境整備に心がけています。

ご意見の投書箱を用意しています

患者さまやご家族さまのご意見やご苦情の投書箱を設置し、いただいた貴重なご意見は、よりよい療養型病院にしていくために使わせていただいています。

各種委員会・会議を定期開催しています。

私たちの病院では以下のような委員会・会議を定期的に開催して患者さまやご家族さまにご満足していただけるように改善を続けています。

安全対策委員会、感染対策委員会、栄養摂食委員会、褥瘡対策委員会、薬事委員会、教育研修委員会、リハビリ会議、行事・レクレーション委員会、業務改善委員会、記録委員会、清掃会議など

優しさや家庭的な雰囲気を大切にしています

高齢患者さまの心身の安定には何よりも優しさだと思いますので、医師をはじめ、看護職員、介護職員、リハビリ療法士、歯科職員、その他の職員にはできるだけ優しい職員をそろえるよう努力しています。また長期の入院生活になる方が多いので、病院でありながらも、患者さまやご家族さまと職員とのかかわりには、家庭的な雰囲気を大事にしています。

認知症の症状には優しく対応します

私たちは高齢者や認知症の方を30年以上にわたって毎日診療させていただき、認知症の方には優しさが何より大切であると思っています。認知症の症状に対しては知識や対応の仕方に加えて、優しさを大事にしています。寄り添い(安心)、うなずき(共感)、ほめる(意欲)という、私たちが親からいただいた基本的な優しさを大切にしています。不可解な症状であっても、まずはありのままを受け止めて、次には理解の目を向けて、患者さまのこれまでの生活史などもお聞きし寄り添っていくように努力します。

札幌明日佳病院院長
山岸 雅彦

院長略歴

  • 1981年札幌医科大学医学部卒業。
  • 1994年札幌明日佳病院副院長。
  • 2002年同病院院長就任。
  • 日本内科学会、日本呼吸器病学会。
  • 日本リハビリテーション学会、日本老年学会等所属。

医師紹介

  • 黒川 慶三
    内科・呼吸器内科
    防衛医科大学卒
  • 吉田 克成
    内科・リハビリテーション科・脳神経外科
    旭川医科大学卒
  • 田中 宣之
    内科・呼吸器内科
    札幌医科大学卒
  • 藤嶋 卓哉
    内科・呼吸器内科
    札幌医科大学卒
  • 中 浩明
    歯科
    北海道大学歯学部卒

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